私は儚いものに惹かれる。 変化していくものが美しいと感じる中で、誰もが持っている“記憶”に焦点をあてて研究を進めることにした。幼いころから変化することに対して恐怖や諦めを感じて過ごしてきたが、その先で過去を振り返ってみると、恐ろしかったその瞬間は曖昧な記憶になり美しいものに感じた。この曖昧でつかみどころがない、しかし不思議と美しく感じる感情を、作品として空間に落とし込み、新たな空間体験を提案する。