いつまでも変わらずにそこに在るとなんとなく信じていたものが、ある日突然無くなることへの恐怖感、そこに何が在ったのか思い出せなくなることへの無力感。それを写真という鮮明な記録(記憶)としてキャンバスにプリントし、その上から記憶が曖昧になっていく過程を表現するために油絵でペインティングしている。画面にいるキャラクターは自身のアバターで、写真が撮られたその日に確かにその場所にいたという証明である。